この可愛いヤツがオオカミ君だったりするんですが。

お見合いとは考えもしない事で、先生には丁重にお断りした。

カステラを頂きながら世間話。

その後エレナ美容室を後にし、彼の車に。



「 はー…… 」



私は自分の顔を手で覆った。

やるせない、悲しい気持ちがぶり返していたから。



大好きなエレナ先生……

もう75歳と高齢だがいつも元気な明るく可愛い先生。

病気だったなんて全然知らなかった。

外回り意外で店に顔出してないから、先生もなんで言ってくれなかったんだろ……

私に気を使ったんだね。



一人、頭の中で先生を思い涙が込み上げてくる。

そんな私を運転席から黙って見ている彼。

静かに車を発進させ向かうは通り道の脇、堤防下にある公園の駐車場奥。



ん、ここ…



「 鈴木君、会社… 」

「 ここなら誰もいないし、僕だけだからいいですよ、ちゃんと泣いてください 」



それ、私のために?

わざわざここまで来たの?



「 感情は隠せないものですよ、特に涙は。ずっと我慢してたでしょ、先生は大丈夫ですよ 」

「 そんなのわかるわけ… 」

「 大丈夫!先生僕にボソッと言ったんです、来月にはいるから二人で来てねって 」



先生… もう無理しちゃって。

私に心配かけないようにしてさ。

余計、泣けちゃうじゃない……



「 それにもうひとつ、言ってました 」



な、何!?

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