桜の城のノクターン
「…そうだな…城主になった祝いとでも思えばいい」
特に理由はなかったので、適当に言葉を選ぶ。
それでもフェニルは食い下がる。
「私は迷惑をかけてばかりで…このような物をいただけるような立場ではございません…」
「立場って?そんなの関係ない。私が好きでしていることだ。気にするな」
そういってリズは隣の花屋に向かって歩く。
フェニルはまだ納得行かないようだったが、渋々歩きだす。
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