。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「えい!」

蜘蛛の巣を落とした黒。

カサカサカサカサ。

「やだ、蜘蛛!!」

もちろん、蜘蛛は畳の上を這い回る。

あげはが悲鳴をあげた。

ファサ。


白い布が、蜘蛛を覆い包み込んだかと思ったら、持ち上げた。

「ーー大丈夫だよ、あげはちゃん」



危険な蜘蛛は、雄心くんが砂浜に。



「あ、ありがとう雄心くん!」

蜘蛛にも、優しい美青年。

雄心、恐るべし。


「ありがとう、雄心くんっ」

舞ちゃんまで、雄心に目を奪われる始末。


なんだか、面白くない。

蜘蛛さえ、居なければ良かったのに。

思わず発見したレイを見た。


「何?
蜘蛛が居たのが悪い。
俺のせいじゃない。
遅かれ早かれ、蜘蛛落ちて来たかも」


誰かに責任を押し付けてる訳じゃない。

わかってるけどーー器の小さな俺。

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