。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
着慣れない ヒラヒラのピンクと白。
あたしに、似合う色じゃない。
「ちょっと、なんで私まで?」


舞ちゃん?

戸惑う舞ちゃんの声が聞こえて、仕切られたカーテンは、開かれた。


「いやっ、めちゃくちゃ似合う!!
まさに天使!!」

純白のメイド服は、看護師だった舞ちゃんにとても似合う。

まさに、純白の天使だった。



「可愛いしか、言葉出ないんだけど。
つか、天使」

そう、黒が目を点にしたまま、舞ちゃんに近づいた。

「ーーー文化祭の天使来た!!」

はしゃぐ黒。


なんとも言えない顔の舞ちゃん。

恥ずかしそうに俯く。


「黒くんーー」


顔を上げれず、真っ赤になってる舞ちゃんの頬に黒の手が触れた。





「顔あげて、舞ちゃん。
可愛いからっ」


ーーーー!!


憂いをおびた表情の黒。



普段チャラけた雰囲気が落ち着き、大人の顔つきになっていた。


黒が見せた雰囲気に、クラスメイトは
一気に呑まれた。


全ての人の動きを止めた。



みんながみんな、黒を見ている。

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