闇の果ては光となりて
「俺は仲良くなんてしねぇからな、チビ女!」
吐き捨てるようにそう言われ、カチンと来た。
仲良くなんてしてくれなくてもいいけど、初対面の人間をチビ呼ばわりするなんて、酷くないかな。
「別に結構だよ。私だって、初対面の人間に対してチビ女とか言う人と仲良くなりたくなんてないし」
ふんっとそっぽを向いた。
身長の事は私にとってタブーだ。
中1で止まって伸びなかった身長のせいで、随分と子供呼ばわりされてきた屈辱を思い出す。
私だって好きで150センチなんじゃないもん。

「チッ···生意気な女だな」
「そっちこそ、気分の悪い男だよね」
「はぁ? やんのか! てめぇ」
「女相手に安い威嚇するんだね」
赤髪と睨み合い言い合いしてる間は、怖さなんて吹っ飛んでたと思う。
「ククク、ハハハ、マジで面白い女だな。コウと対等に睨み合ってんじゃねぇか」
大きな笑い声が聞こえ、ハッとなる。
うぅ···やっちゃったよ。
「だろ? こいつ俺にも平然と牙を剥いてくるんだぜ」
霧生まで楽しそうに笑いだした。
も、もう、止めてほしい、居た堪れない。
気が強いのは、自分でも認めるよ。
腹が立ったら止まんなくなるんだよね。
「俺は甲斐田樹弥(かいだみきや)、総長をやってる。俺の権限でお前を今日からferal catの一員と認める」
そ、そんな権限施行しないで欲しかった。
黒髪改め、総長にガクッと項垂れた。
「総長が認めても、俺は認めねぇからな、そんな女!」
乱暴に立ち上がってそう叫んだコウは、苛ついた足取りで部屋を飛び出していった。

「え···と、いいの? あれ」
嫌がる人が居るのに、仲間になりたいと思わないし。
いや、それ以前に仲間になりたいだなんて私は一言も発してないんですけどぉ。
「あ〜大丈夫大丈夫。頭が冷えたら戻ってくるよ。コウって、女嫌いなだけなんだよねぇ」
光、軽い口調で言うけど、そこ結構重要なことじゃないかな。
「チームに入れて良かったじゃねぇか。んな心配そうな顔すんなよ」
「霧生、私は入りたいだなんて一言も言ってなかったよね。だいたい、霧生が着替えろって無理矢理連れてきただけなんだけど」
ここはしっかりと苦情を言っておかなきゃ。
霧生のせいで、変な方向に事態が動いてしまったんだから。
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