友達イジメ
「ほら、早く飲み込みなよ。そうすれば楽になるんだからさ」


そう声をかけると、リカコは震えながら口の中の水を飲み込んだ。


ゴキブリごとゴクンッと飲み下す音が聞こえて来た瞬間、あたしたち3人は大爆笑していた。


「あははははは! こいつマジでゴキブリ食べたんだけど!」


「ウケる! 今の動画撮影しとけばよかった!」


「マジキモイんだけど! ゴキブリ女!」


あたしたちがののしっている間、リカコは激しくむせていた。


ひとしきり笑った後、あたしは蓋の開いているペットボトルをリカコへ投げつけた。


「あんた汚いんだから、その水で洗ってから教室に戻ってね?」


そう声をかけ、その場を後にしたのだった。
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