友達イジメ
危険
どうしてあたしがケイコを選んだのか、答えは簡単だった。


ケイコはあたしに取り入り、クラスカーストを登りつめたいと思っている。


そんなケイコを味方につけておけばきっといい動きをしてくれると考えたからだった。


サチには申し訳ないけれど、あたしの次なる願いを叶えるために犠牲になってもらうことにした。


《サチ:お願い! あたしの話を聞いて!》


《サチ:あたし悪口なんて言ってないから!》


《サチ:読んでるなら返事をして!》


「あぁ~うるさいなぁもう」


学校から戻って宿題をしている間も、サチからのメッセージが次々に送られて来て、あたしはため息を吐きだした。


サチがここまで必死になるのは、ターゲットにされるという恐怖心があるからだろう。


でも、もう決めたことなのだから仕方がない。


「気分転換にコンビニでも行こうかな」


そう呟き、あたしは財布とスマホだけ持って部屋を出たのだった。

< 270 / 290 >

この作品をシェア

pagetop