友達イジメ
「あれ? リカコは……?」


さっきまで何もない空間で苦しんでいたリカコの姿が見えなかった。


同時に、学校裏の道路が騒がしくなる。


「と、とにかく行ってみようよ」


スズに促され、裏門から出て外の様子を確認する。


そこで見た光景は、地面に倒れて頭から血を流すリカコと、リカコにぶつかって停車したと思われる白い車だった。


「え、なにこれ……?」


あたしは唖然として呟いた。


リカコはついさっきまで校舎裏にいたはずだ。


それなのに、どうしてここにいるの?


わけがわからないまま、無意識の内にリカコの体へと近づいていた。


リカコの目は見開かれ、呼吸が止まっていることがわかった。


しかし、あたしたちが付けた傷はどこにも残っていなかったのだった……。
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