愛され女子になりたくて

気持ちがいい食べっぷりで、すっかり食べ切った。

「佐藤さん、料理上手いね。すげー美味かったから、少し食い過ぎたよ」

「ありがとうございます。お姉ちゃんはもっと上手に作るんですよ」

「佐藤が?へえ、料理上手な姉妹なんだな」

青山さんは少し考えていたようで、

「あのさ・・・」

「はい?」

「これから暫く同居するんだし、敬語やめないか?」

「えっ?」

「会社じゃそうも行かないだろうけど、家に帰ってきたら寛ぎたいだろ?青山さんと佐藤さんじゃ、会社にいるみたいでさ・・・お互い名前で呼びあわないか?」

「・・・わかりました。じゃなくて、わかった」

「うん。それで良いよ、花菜美」

「け・・・健吾さん?」

「なんで疑問形?」

「呼びなれなくて・・・恥ずかしい・・・」

「花菜美は、カワイイな。中野さんが構うのわかるわ。大丈夫、そのうち慣れるよ」

「・・・からかわないで!」

「それより、花菜美はどうやって寝るの?ベッドは明日なんだよな?布団は?」

「そう言えば・・・どうしよう!」

「ククッ・・・俺のベッドで寝る?」

「リビングのソファーで寝ます・・・」

「俺のベッド、キングサイズだし、何もしないから一緒に寝るぞ!ソファーなんてダメだ疲れ取れないから」

「ええーっ!」

「はい、コレ決定事項ね!って事で、さっき入れといたから、先に風呂入って来なよ」

「はい・・・」

荷物の中から、部屋着と下着を用意してバスルームへ向う。

「バスタオルはラックに有るから、好きに使ってな」

「はい・・・」

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