愛され女子になりたくて
「花菜美・・・」

「部署を異動して、直接健吾さんのサポートが出来ないなら、家庭に収まっている方がサポート出来ると思ったから・・・」

「良いんじゃないか?」

東海林部長が言った。

「今、裕一・・・副社長と計画してる事があってさ。事務が足りなくて営業も苦労したろ?寿退社した人間のパート採用を積極的にしようと動き始めてるんだ。ウチの社員だったから、基本は同じなわけだし。会社としても使えない中途採用をするより、優秀な人材を確保しつつ即戦力として使える」

「産休とかじゃなくても、復帰は出来るってこと?」

姉が聞いた。

「だから、花菜美ちゃんは思う通りにしてもいいと思う」

「俺としても、その方が気が楽だが・・・」

「健吾さん?」

「おお?良い傾向だな、青山。中野が鈍い上司に苦労するって言ってたぞ。わざと花菜美ちゃんに構ってんのに、焦れったいってな」

「は?わざとって・・・」

「中野は聡いからな・・・花菜美ちゃんはもちろんだけど、お前の気持ちもとっくにお見通しだったんだよ」

「・・・・・・・・・」

「ちなみに、同期会の事もショコたんの仕込みよ。青山がトイレに行くのを確認して、わざとその話題を花菜美に振ったの。効果抜群だったわね、フフフッ」

祥子ちゃん、あなたもですか・・・。
中野さんといい、祥子ちゃんといい・・・どんだけ聡いの!

「あら、あら、楽しそうね。そろそろ、お料理出しても良いかしら?」

部長のお兄さんのオススメ料理を、四人で堪能してお開きになった。


帰り道、健吾さんに手を引かれて歩く。

「今週末、花菜美の実家に挨拶に行く」

「うん。両親に伝えとくね・・・」

「その足で、福岡行って両親に会ってくれるか?」

「・・・はい」

「向こうで一泊して、週明けに入籍しよう」

「うん」

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