無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる



「自分たちの行動がたくさんの人に影響を与えてるという自覚はあるはずです。それを分かっていて、未桜を''姫''にしたんですよね?」



正直、姫という地位が、まだよくわからない。


ここ数日でわかったことと言ったら。


嫉妬、憎悪、嫌悪....そういう負の感情を向けられるリスクつきだということ。



「ただ一緒にいた、というだけでここまで噂が広がるんです。もし姫....あなたの彼女だということがバレたらどうなるか、想像出来るはずです」



いつも落ち着いていて、やさしい悠莉。


律くんたちのことを打ち明けたときも、さんざん茶化されたけど、最後は笑って応援してくれた。



「──絶対に、守って。未桜に関わるなら....隣にいるなら。危険に晒すことだけは、しないと約束してください....っ」


だから、ここまで心配をかけていたことに気づけなかった。




< 109 / 430 >

この作品をシェア

pagetop