無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
「いや、だって30個って....。あ、みんなと分けるの?」
律くん、由良くん、湊くん、駿くん、冬哉くん────ひとり5個ずつ、みたいな。
そ、それもなかなか多いけど....。
冬哉くん、やさしいんだなあ....なんて感心は。
「ぜんぶ俺のだけど」
あっさりと3秒後に、打ち砕かれた。
「ぜ、ぜんぶおひとりで...?」
「同じこと何度も言わせんな地味オンナ」
「う、ごめんなさい」
....って、そうだ。
「お金!お金払う....!」
「別にいらねーよ。付き合わせたお礼」
ふいっとそっぽ向かれるけど、そういう訳にはいかない。
「ううん、だめ。倉庫に戻ったら、きっちり返させていただきます....!!」
プリン2個で1000円、なかなかのお値段。
それをついてきただけで奢ってもらうなんて、申し訳なさすぎるよ....。