無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
学園での桜雅くんは、どれだけカワイイ子に言い寄られても、ポーカーフェイスを崩さない。
入学してからずっとそんな調子だからか、桜雅くんに関するイメージは''クール''とか、''無愛想''とか、そういう類いのものばかり。
....だけどそれにしても、三神くんの言葉は少し間違えてると思う。
「私じゃなくても、桜雅くんは助けてくれたと思いますよ?桜雅くんは、やさしいから」
自意識過剰、とかではなくて。
彼なら、そうするんだろうな....っていう、直感?
やさしい桜雅くんだから、絡まれている私を放っておけなかっただけ。
笑みを向ければ、みんなは驚いた顔をする。
「ふは、うん。....降参」
「はい....?」
爽やかに微笑む三神くんに首を傾げれば、なぜか長谷部くんがキラキラとした瞳を私に向けて。
「みーちゃんっ、健気!良い子!!僕感動した~っ。だいじょーぶ、僕が守ってあげるからね」
「僕じゃなくて、俺らね」