無敵の総長は地味子ちゃんに甘すぎる
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10分ほどバイクを走らせると、とても大きい倉庫のような場所に到着した。
....いや、倉庫という表現は、少し語弊があるかもしれない。
私から見たら、立派な木造一軒家だ。
「入るぞ」
「へ、ちょっと待っ....!」
着いた途端、私の手首を掴み、倉庫....?の中へと引っ張っていく桜雅くん。
というか、ここはどこなの.....!
「「「お疲れ様です」」」
目の前からそんな声が聞こえてきて、俯いていた顔を上げた。
1人や2人の声量ではない。
....ど、どういう光景なんだろう。
たくさんの男の子が、こちらに向かって頭を下げている。
正確にいうと、私の隣にいる、''彼ら''に。