晴れ所により雷雨、所により告白【続編完結】
だから、私は出来るだけ穏やかに話す。
課長が気にすることなんて、何もないということを伝えるために。

「別にいいですよ。
 そりゃ、恥ずかしかったですけど、
 嬉しかったですし。」

「え!?」

課長は、パッと顔を上げ、私を見つめる。

「嫌じゃなかったってこと?」

「ふふっ
 嫌なわけありませんよ。
 だって、課長にすっごく思われてるって
 伝わりましたし。
 だいたい、私、嫌な人と結婚を前提に
 お付き合いなんてしませんよ?」

私がそう言うと、課長はこれでもかっていうくらい、嬉しそうに破顔させた。

ずるい。

なんで破顔してるのに、そんなにかわいいの?

「晶、ありがとう。
 やっぱり晶は、世界一かわいい。」

ポッ

一瞬、顔が燃えたかと思った。

そんなさらりと、かわいいなんて言わないでほしい。

恥ずかしすぎる。



 その後は、お見合いの続き。

家族構成とか、学生の頃の話とか、他愛もないおしゃべりをして過ごした。

課長と過ごす時間が、幸せだと思える。

ひと月前は、あんなに苦しかったのに。


課長、ありがとうございます。
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