同期は蓋を開けたら溺愛でした

 里美と来たのはプレートランチが美味しいと評判の自然食の店。

 日替わりランチは雑穀米と野菜がたっぷり。
 基本は和食なのに、キャロットラペがあったり、ラタトゥイユがあるのはご愛嬌かな。

 他には茶碗蒸しや具沢山の味噌汁。
 とにかくたくさんの野菜が食べられそうなのはうれしい。

 みんなが頼むその日替わりランチを私たちも注文した。

「で、まずは恋人に振られた話を聞けばよかった?」

 おしぼりで手を拭きながら、里美はまどろっこしい質問を向ける。

「わかってるくせに」

 里美にはすでにメールで訴えてあった。

【大友が愛の告白みたいな意味不明で理解不能】

 後から読み返すと私のメールが意味不明なんだけど、里美へは動揺加減も伝わったはず。

 頬をむくれさせると里美はクスクス笑う。

「ごめん、ごめん。なんだかうれしくて」

「うれしい? 何が?」

「だって、恵麻と大友くんって、ずっとお似合いなのになあって思ってたから」

 驚きすぎて思わず咳き込む私に「大丈夫?」とのんきな声がかけられる。


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