同期は蓋を開けたら溺愛でした

 玄関でグズグズしている私へ、タオルを取りに洗面台へ行ったらしい大友が声をかけながら頭にタオルを放る。

「上がれって」

 私はタオルを握り締め、玄関に突っ立ったまま思いを吐露した。

「外野に、とやかく言われ過ぎて、ちょっと雄のこと考えられない」

「は?」

 自身の肩あたりをタオルで拭いていた大友の動きが止まる。

「周りのせいで、って。納得できない」

 静かに、けれど怒っているのがわかる。

「誰に、何を言われた」

 近づいてくる大友に体を縮こませ、それでも口を開く。

「たくさんの人」

「昼の後もおかしかったけど、打ち合わせの後からもっとおかしくなっただろ」

 なんでもお見通しで、本当嫌だ。

「増永さんに何を言われた」

「……言いたくない」

「じゃ、なんでこうなってるんだよ」

 大友のやり場のない苛立ちを感じ、大友を仰ぎ見る。
 目の前には眉間にしわを寄せ、私よりも泣きそうな顔をしている大友がいた。

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