孤独な私が愛を見つけたら
7
「あれ…?」

私はけたたましく玄関のチャイムが鳴っている事に気が付いた。

どうもそのままでは止まる気配がなさそうだ。

配達か何かだろうか、しつこい。

私はしかたなくベッドから立ち上がった。

「…はい、どなたですか?」

私は恐る恐るインターホンで返事を返す。

「坂下だ。」

チャイムの音が止まると同時にそんな声が聞こえた。

「どうされたんですか?」

私は怪訝そうな声を出した。

「良いから中に入れろ。」

「でも…。」

「こんな所を会社の誰かに見られて困るのは、佐奈の方だろう。」

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