私の主治医はお兄ちゃん





しばらくベンチに座っていた。



あたりもだんだん暗くなり、先ほどまで元気に遊んでいた子供達も1人、また1人と家へ帰って行く。



そろそろまた歩こうかな。





私が立ち上がった瞬間だった。




?「なーにしてんの。」













美「悠真くん……」


悠「1人?」



黒いジャケットを着た悠真くんだった。


美「うん。悠真くんそーゆー服着るんだね。なんか意外。」




悠「クマできてる…ちゃんと寝た?」


私の頬に優しく手を当ててそう言った悠真くん。

服に関してはノーコメントなのね。





美「大丈夫。」


私が笑って見せると悠真くんの顔は少し険しくなった。


悠「ちょっと来て。」


そう言われて手を引っ張られた私。

連れてこられたのはすごく大きい一軒家。





悠「ただいま。上がって。」


女「おかえり〜あら?彼女!?」


美「えと……お邪魔します。」


悠「彼女ってよりは…親友かな。」


女「まぁ!悠真が女の子連れてくるなんて初めてじゃないっ!ささ!あがって〜」




優しい顔したそのおばさんは悠真くんのお母さんだってすぐに分かった。


ふんわりとパーマをかけて優しい雰囲気の人。



なんか羨ましい……




< 258 / 296 >

この作品をシェア

pagetop