私の主治医はお兄ちゃん
俺が考え事をしていると
湊斗が入ってきた。


湊「兄貴目が覚めたか。」

優「わりぃ。おれ…」


湊「これはどういうこと?」

”これ”という湊斗が持ってきたもの。

それは美音のカルテだった。


湊「ずっと隠してたのかよ。」

優「いや、俺も気付いたのはつい最近だ。」

湊「もしこれが本当だとしたら…」

優「あぁ…」

湊「本気で調べる気は…?」

優「迷ってる。ちゃんと調べたら美音を傷つける可能性の方が大きい。」


両親が大好きな美音。

でも父親が違うとしたら?


美音は傷つくだろう。


湊「でも…血液型が違うならばいつか必ず気付く。ずっと隠されていて自分で気づく方が美音にとって辛いんじゃねぇの?」


確かに湊斗の言うとおりだ。






そうだよな。


優「DNA鑑定するのか?」

湊「いつかよりは今の方がいいだろ。俺は父さんに連絡する。」

優「そう…だよな。」



湊「あと美音熱が高い。とりあえず薬は使わずに氷枕と冷えピタで様子見てるから。」

優「サンキュ。」



湊斗は行ってしまった。




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