交わることはない

新しい恋


思い知った☆☆


遥と会わなくて‥‥
 連絡がなくなって‥‥

はじめて‥‥気づいた‥‥

私は‥‥遥が‥‥好き・・・

そんな、私を見て
「素直になったら?
じゃないと、手遅れになるよ。」
と、笑子ちゃん。

私と遥が、一緒にいなくなって
別れたと噂が瞬く間に流れた。

まぁ、付き合っていないから
別れたわけではないが・・

女に興味があるのがわかり
遥には、沢山の女の子達が
付いて回っていた。

そんな女の子達に
遥もニコニコしている。

笑子ちゃんは、
似非笑顔と言うが、
私には···そう思えなかった。

遥は、元々優しいから・・

遥は、もう私の事は
なんとも思っていないんだろうと
思ってしまい
気持ちに気づいた時には、
手遅れだったんだと
涙が溢れた。


そんな時に・・・
お母さんから連絡があって

「先日同窓会があってね。
お母さんの仲良しの友達から
自分の息子と
私の娘を合わせて見ない?
と、話になったの
七湊は、付き合っている人も
いないみたいだし
一度、会うだけ会って
見てくれない?」
と、言われた。

家のお母さんは、
言い出したら聞かないし
もう、会う設定になっているはずだ。
お父さんは、
「七湊が嫌なら
行かなくていいんだよ。」
と、お母さんとの会話の
向こうから言ってくれたが

「大丈夫だよ。
会って嫌なら、断るし。」
と、言うと
お父さんがお母さんに
「必ず七湊の意見をきくこと
勝手に話を進めるような事を
したら弁護士として動くよ。」
と、言っていた。
「あら、酷いこというのね。
私だって、七湊に幸せに
なって欲しいんだから。」
と、二人の会話を聞いて
可笑しくなって笑ってしまった。

だいたい、私の両親は
お互い多忙で一緒にいることも
少ないが、仲が良いと、
私は思っている。


最後にお母さんから
『明日の土曜日
夜七時にグランドホテルだからね。』
と、言われた。

お父さんは、いささか呆れていたが
私は、やっぱりな
と、思っていた。


大夢さんといい
遥といい
私は恋愛に向いてないんだと
思っていたから
お見合いも良いか
と、半ば諦めの境地だった。


笑子ちゃんは、
「なんで、お見合いなんかするのよ
あいつは?いいの?」
「‥‥‥いいんだっ‥‥
遥は、私でなくても
綺麗な女の子達がいっぱいいるし。
私は、恋愛に向いてないのが
わかったから。」
「何を勝手に言ってんの?
てか、まだ21才で
恋愛に向いてないとか
お見合いだとか、早くない?」
「だって、家のお母さん
言い出したら、聞かない人だから。」
「それで?誰なの、相手?」
「えっと、知らない、聞いてない。」
「まったく、七湊は。」
「だって、聞かなくても良いかな、とね。」
と、話すと何かぶつぶつ言いながら
笑子ちゃんは、電話を切った。
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