交わることはない

対峙☆☆


遥に手を繋がれてエレベーターに乗る

遥は、スラックスにワイシャツを
着ていた。

背の高い遥は、
何を着てもカッコいい。

今日のスラックスとワイシャツを
さりげなく着こなしているのも
すごい。

私の目線に気づいて
「見すぎ。」
と、頭にチュッとするから
またまた、真っ赤に
「で、七湊はそんなに
可愛いく着飾って
見合いの相手に
見せるつもりだったの?」
と、言うから
「可愛く‥‥ないモン‥‥」
と、横を向く私の耳にそっと触りながら
「ピアス似合ってる・・」
と、言った。

“ポ~ン”とエレベーターが
20階につくと
再び、遥に手を引かれて
展望レストランへと進んだ

「七湊、遅いじゃないの。」
と、お母さんが現れ
「それで、彼は?」
と、遥に目をやりながら訊ねる。

遥が・・・
「七湊さんの
お母様でいらっしゃいますか?
私は、七湊さんとお付き合いさせて
頂いています。
大沢 遥と申します。」
と、頭を下げるから
「えっ、七湊
付き合っている人いたの?」
と、慌ててきく母に
「‥‥うん」
と、答える私。

遥は、
「色々と、手違いがございまして
そういうことですので
お見合いの件は、
お断りさせて頂きます。」
と、はっきり言うと
母は、
「ええっ、でも、お相手も見えてるし。」
と、話していると
「みのり、どうしたの?」
「あっ、あすか、ごめん
娘、彼氏いたみたいで。」
と、言うと
「「母さん?遥?」」
と、母の元にきた女性と遥。

「ええっ、どういうこと?」
と、母がたずねると

「あっ、ごめんなさい。
遥は、私の息子で
あの子の弟なの。」
と、言う遥のお母様。

「えっ、七湊の
お見合い相手は、兄さん?
冗談じゃないよ。
兄さんなんかに、七湊は渡さない。
わかったの母さん。
七湊は、俺のなの
俺がやっと、口説き落とした
彼女なの。」
と、言う遥
「あら、そうなの
あの、堅物のあなたがね。
みのり?遥は私の息子だから
かまわないけど、どう?」
「私は、うれしいばかりよ
私の娘とあすかの息子が
付き合っているのだから。
でも、彼に説明しないとね
わざわざ、来てもらってるから。
だけど、兄弟でイケメンね。」
「そうかしら。
じゃ、行くわよ、遥。
ごめんなさいね、七湊ちゃん。
騒がしくて。」
と、言う遥のお母様に
「いいえ、改めてまして
小松 七湊です。
遥さんとお付き合い
させて頂いています。」
と、七湊が慌ただしい中
挨拶すると
「ご丁寧に。
私は、遥の母親で
大沢 あすかです。
こんな可愛い娘ができて
私は、嬉しいわ。」
と、言ってくれて
「‥‥‥‥むすめっ‥‥」
と、赤面していると
「また、母さん!!
先走る。
まだ、俺は、正式に
プロポーズしてないよ。」
と、言う遥。
「あら、まだなの?」
と、遥と遥のお母様のあすかさん
二人の会話を聞いて

私と母は、呆れるやら
可笑しいやらで笑ってしまった。



席に4人が
 到着すると・・・・
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