交わることはない

遥と七湊


遥と七湊☆☆

遥と七湊には、千を産んでから
三年後に双子が生まれた。
一卵性の双子で
上が、女の子で結月(ゆづき)
下が、男の子で羽月(はづき)
どちらも、きれいな顔をしていた。
千は、二人をとても可愛がってくれた。

本当は、まだ子供を望んでいたが
双子の時に七湊が
かなり苦しむのを見ていた遥が
あんな想いをさせたくないと
今にいたる。



さらに時は過ぎ・・・

千は、高校生三年生
父と母が卒業した早生田大学の
経済学部を希望している。

遥の後を継ぐと自ら遥に言ってきた。
遥も善も、喜びようはたいへんなもの
だった。

結月は、高校生になるが
みのりのようになりたいと
大学は、経済学部を希望している。

羽月は、弁護士の道も考えたが
小さい頃からモデルの話が多くて
何度かみのりの会社の
モデルをやったことがあり、
それが楽しかったのか
エドについてイタリアに行く。
イタリアの高校に通いながら
モデルの勉強をすることに。

三人とも優秀な子供達だが
三人とも目を見張る美男美女。
羽月は、千の背を越えて
中学三年で183センチ
まだ、のびるだろう。

そんな三人の将来を
遥も七湊も温かく見守っている。

三人それぞれに、すごい経験者が
ついていて、見本をみせてくれる事に
感謝して過ごすように話をした。

七湊は、あんなに
お母さん、ママだった三人が
離れて行き、さみしい気持ちがあった。
三人は、そんな七湊を

「大切で大好きだよ。お母さん。」
「大好きだよ、ママ」
「ママが、俺のママで良かった。」
と、言って抱き締めてくれた。

七湊は、泣きながら
「ありがとう、私も
千、結月、羽月が大好きよ。」
と、伝えると・・・・

「なに?浮気?」
と、遥。
「はぁ、はじまった、お父さん。」
「まったく、パパは。」
「ママ、ずき。」
と、三人とも呆れて
「いい~の。
七湊は、俺の。
俺だけを好きで
俺だけを愛していれば。」
と、言い張るから
子供みたいだと
三人は笑いながら
やっぱり、この家族が好きだわ
と、改めて思っていた。



             END
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