【短編】キミに伝えたい好きがある
背中が冷たくなってきて、ちょっと吐きけがしてきた。


カッコいい遼ちゃんなら、私じゃなくても他にいくらでも彼女くらいできるんだろうな。


記念日だなんてめんどくさいこと言ったり、他の男の子とベタベタしちゃうような女より、よっぽどいい子が、彼ならすぐに見つかりそう。


でもやっぱり、そんなの嫌だ。


そうだ、電話して謝ろう。誠心誠意、謝ろう。


ポケットからスマホを取り出して恐る恐る彼に電話してみた。


プッー、プッー


あれ。繋がらない。


うそ、もしかして着信拒否されてる?


そ、そんな。どうしょう。

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