【極上旦那様シリーズ】今すぐお前が欲しい~俺様御曹司と甘く危険な政略結婚~
「変な場所って、例えばどんなところを想像してるの?」
気を取り直して聞けば、綾香は狼狽えた。
「そ、それは……怪し気なバーとか変なお店とか……」
彼女の言い方でピンときた。
「それにラブホとか?」
クスッと笑みを浮かべて言えば、図星だったのか彼女は声を大にして否定する。
「そんなふしだらなこと考えてません!」
綾香って嘘がホントに下手だよね。
ムキになりすぎ。
「それも楽しいかもしれないけど、昨日いっぱい綾香を抱いたし、少しは身体を休ませてあげないとね」
綾香をからかえば、俺の名を叫んだ。
「蒼士〜!」
横目でチラッと彼女を見れば顔は真っ赤。
これで、ちょっと元気になったかな。
お父さんに会えたのは嬉しかったと思うけど、やはり身体中包帯を巻かれた姿を見て少なからずショックを受けたのかたまに静かになる。
「もう、もう、もう!そんな恥ずかしいこと言わないでください!」
綾香は怒って俺の腕をバンバン叩く。
「そんな叩いたら、事故るよ」
ハハッと笑いながら綾香を注意したら、彼女は「あっ」と大人しくなった。
それから横浜方面に移動し、ベイエリアを走っていたら目的地が見えてきた。
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