わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜


「花村さん。水嶋さんと付き合ってるんですかぁ?」

悠と週末、土日のどっちかに会って遊びに行ったり、どっちかの家でDVDを見たりっていう関係が続きだして2ヶ月ほど経った。

世間はもう夏。
もうすぐ夏の甲子園も始まる。

そんなとき、会社帰りに加賀さんと電車でバッタリと出くわし、突然質問が飛び出したのだ。

「え?付き合ってないよ。」

びっくりした。心臓がバクバクいってる。

「ほんとですかぁ?なんかあやしいなぁ。」

加賀さんが怪訝な面持ちでわたしの顔を覗き込む。

付き合ってるわけじゃないし…
よくわかんない関係…だから、わたしも何だかわかんない…

「見たって人いるんですよねぇ~。
休みの日に花村さんと水嶋さんと2人でいるのを。」

ドキッとする。

「他人の空似じゃないの?」

しらを切り通さないと…また会社で…いろいろ噂になるのは…

「そうかなぁ?」

しばらく加賀さんはわたしをジッと見ていたけど、

「ま、いっか…」

と言って窓の外を見ていた。


見られてても仕方ないけど…

毎週末会ってるんだもの…

けど、付き合ってるわけじゃない。
なんだかわからない…微妙な関係…

これって…結局…
私たちが高校の時まで続けてた関係と…同じだ…。

わたしたちはまた…あの曖昧な関係に甘んじてしまっている?

そして…その先にあるのは…
何だか…知ってるでしょう?美湖。



わたしは電車に揺られながらブルッと身震いした。


なんだか、嫌な予感…がした。

そしてそれは…的中するのだ。

< 84 / 201 >

この作品をシェア

pagetop