君へのLOVE&HATE
わたしを抱くのはいつも気まぐれ。

いつもあいつの気分次第。

今日みたいにいきなり放課後、人気のない教室に呼び出されてそのまま体を重ねることもある。


めったに人の出入りがない物置と化している教室は鍵が壊れていることも彼しか知らない。

ここは、

彼のお気に入りの場所。


放課後
ここですごすのは私と彼との秘密。

優等生で成績もよくて品行方正の端正な顔をしている彼が
私といるときだけ、違う顔を見せる。

「景都、こっちみて」

「・・・・・・っ」

思わず声が漏れてしまった。

「そんなに気持ちよかった?」
「バカ・・」

何度も唇を吸うように重ねては離して
角度を変えて深くキスをする。

「景都、唇、すこし開けて」

いわれるまま
なすがまま

すこし低めの声で耳元で甘くささやきに頭がぼーとなる。

とろけそうな甘い声とまなざし。
そのまま壊れてしまいそうになる。
目の前で小さい顔に切れ長の瞳、整った端正な顔立ちの
どこからみても
きれいな顔立ちの男の子・・
香椎穂積(かしいほずみ)と見つめあい、深いキスをする。

気を失いそうな口づけを交わしたあと
決まって穂積は耳元でこうささやく・・

「大嫌いだよ」

あなたはきらいなわたしに優しいキスをする。
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