君へのLOVE&HATE
ごめん、ちょっと、休んでいい?

土曜日。
私が観たいと言っていた映画に二人で出かけた時だった。

二人で歩いている時急に穂積が、止まった。

息苦しそうに
真っ青な顔をした穂積がたてものの壁にもたれかかっていた。

「大丈夫?」

大丈夫、すこしだけ休ませて。
そういうと私の肩に頭を乗せた。

十分くらい経った頃
穂積が、顔を上げていつもの笑顔を見せた。

「ごめん、ありがとう」
「どうしたの?どっか具合悪い?」
「昨日、本を読んでておそくなったんだ」

心配しなくていいよ、と、私の頭をわしゃわしゃと撫でくりまわした。


穂積、大丈夫かな。

穂積の背中を見つめながら不安が過ぎる。

その後、
何度か、息苦しそうだったり、顔色が悪かったりしんどそうな穂積を何回か、二人きりで過ごしている時も学校でも見るようになった。

授業中、、保健室に行くこともあった。

心配しても、大丈夫だからとしか言わない。
どこか、具合悪いのかな。

嫌な予感がして胸騒ぎがする。


そんな、不安を抱えたまま、二学期が終わり冬休みになった。






< 29 / 44 >

この作品をシェア

pagetop