Bad end シンデレラ
「シンデレラ!玄関横の窓が汚れてるわよ。
目につきやすいところが汚れたままなんて
みっともない。はやく掃除しておいて。」
その日もせっせと朝から働いていたシンデレラに
母親は目も合わせず怒鳴りつけます。
「も、申しわけありません、お母様。
すぐに拭いて参ります。」
シンデレラは洗い物をしていた手を止め
急いで雑巾を手に取り玄関へ向かいました。
「もう。気づいたなら
自分でやればいいのに。なんで私が。」
ボソボソとつぶやきますが、決して
直接言ったりはしません。
言ってしまえば、きっと追い出されるか
さらに仕事を増やされるか。
なににしろ良い事は1つもないからです。
「いつか、きっと報われる。」
そう信じてシンデレラは
静かに窓を拭きました。