ハートの国の王女様は、三人の王子に求婚される
「キャットを……友達を助けたいんです！この目で無事か確かめたい！」

すると、ガレリアンが剣を鞘に納め言う。

「付いて来てもいいぞ。俺が必ず守る。……その代わり、離れるなよ？」

杏は嬉しさを感じながらも、真剣に大きく頷いた。

「突撃！！」

ガレリアンの合図で、一斉にアジトに乗り込む。真夜中だったため、盗賊団たちはほとんどが眠っていて丸腰の状態だった。

「キャット！キャット！どこにいるの！？」

三人の王子に守られながら、アジトの部屋を一つずつ杏は見ていく。

そして、地下の一室に監禁されているキャットを発見した。

「キャット……！」

「杏！！」

二人は抱きしめ合い、再開を喜ぶ。

三人の王子は、微笑みながらその光景を見つめていた。

盗賊団は全員逮捕され、キャットが怪我をしていないか医師が診ている間、アジトの外で杏たちは待つことになった。

「ガレリアン様、フェリシアーノ様、エレン様、本当にありがとうございました！」

杏は三人に深く頭を下げる。三人が協力して情報を集めてくれたおかげでキャットを見つけることができたのだ。感謝してもしきれない。
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