空に向かって
「あ、ちょっと!」
私より先にリビングの扉を開ける男の後ろをついて歩く。
「何もねえじゃん」
リビングの扉を開けるなりそう私に言葉を投げかける。
「いらないから」
秀虎から視線を外し、床を見つめる。
「ふーん、あっそ。早く茶出せよ」
興味ないです、って感じで4人がけの食卓の席に着く。ってかそこ私の席だから。
渋々ワガママ男にお茶を差し出すとがぶ飲みをして、
「おかわり」
そしてまたお茶を注ぐと、
「おかわり」
椀子そばかよ。