空に向かって


「…あれ?」


目の前の秀虎は、クスクスと笑いながら私の腕を持っている。

「俺がお前を落とすかよ」

そう言って窓辺に座らせていた私をソファまで抱っこして下ろす。


「…死ぬかと思った」

ホッと胸を撫で下ろす。

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