空に向かって


雨に濡れた制服を脱ぎ、丁寧にハンガーに掛け皺を作らないようにする。


が、時すでに遅しとはこのこと。

スカート…クリーニングに出さなきゃ。


パンパンと手のひらで皺を伸ばしていると、スカートの中からカサカサと音が出る。

「…?」

紙が擦れるような音がして、ポケットに手を入れるとー…


「…これって有効…だよね?」


松田が手渡してきた紹介状が、雨で濡れて字が滲んでいた。

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