この空の下
「1人で来られたんですか?」

多恵さんが聞く。


そう言えば、ここまで1人で来たとは思えない。


「連れがいるんです。今車を止めて来ます」

なるほど。



「すみませーん」

玄関から男性の声。


「どうぞ上がってください」

診察の準備をしながら、多恵さんが声をかける。



「お邪魔しまーす」

診察室に入ってきた男性。



「空さん」

痛みに顔をゆがめながら、女性が手を伸ばす。

「ああ、ごめん。来たから。大丈夫か?」


手を取り合う2人。

素敵な光景なんだと思う。


でもね・・・
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