この空の下
「先生、お知り合いですか?」

受付で事務処理をしながら、多恵さんが聞いてきた。

「まあ」

「そうですか」



「すみません。支払いをお願いします」

空が顔を覗かせる。


「はい。紹介状代も入れて4850円です」

多恵さんがおつりと領収書を用意している間も、何か言いたそうな空。

私は気づかない振りを通した。

話すこと何てない。


「あの、何かあったら相談したいので、連絡先をいただけますか?」

周りを気にしてか敬語を使ってくる。


「病院へお電話ください。夜は繋がらないと思いますが」

誰が教えるもんですか。
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