君を待った七年間〜一匹の犬の物語〜
「アポロ!!」

ずっと聞きたかった声が、僕の耳にはっきりと届いた。

振り返れば、丘の上でヨースケくんが手を振って笑っている。

今までどこにいたの?

ご飯、ちゃんと食べてた?

元気だった?

ずっと会いたかった。

寂しかったんだよ。

言いたいことが、胸の中に一気に押し寄せる。唇が震え、僕は全力で駆け出す。

そして、ヨースケくんの胸に飛び込んだ。
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