私が恋を知る頃に

碧琉side

穂海の様子が変になった。

変…というか、急に素っ気なくなってしまった。

何を話しかけても「うん」ばかり。

目も合わせてくれない…

前まであんなに甘えてくれていたのに……

なんで?

俺、変なことしたり言ったりしたかな…

途端に不安になってしまう。

もし何か、穂海にとって嫌なことを言ってしまっていて嫌われたとしたら?

……そんなの絶対に嫌だ。

謝らなくちゃ…

でも、何が地雷だったのかわからない……

ああ、モヤモヤする…



悶々とした気持ちのまま、デスクワークを片付けていると、トントンと肩を叩かれた。

振り返ると、コーヒーを持った清水先生。

「おつかれ。どうした、めっちゃ眉間に皺よってるぞ。」

そう言うと、清水先生は笑って俺にもコーヒーをくれる。

「…ありがとうございます。……少し、穂海ちゃんのことで悩んでいて…」

ひとりで悶々としていても変わらない、こういう時は誰かに相談するのが手っ取り早いよな…
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