黒と白の羽

白の教会

アレから数日たったある日の事。


鈴羅は瞳の色を精霊の力で蒼に染めて過ごして居た。


そして、中庭で、水月で素振りをしていた所に


「レイ兄様!水魔術教えて?」



リールが鈴羅の所に来た。



「ん?良いよ。こっちにおいで」



手招きすると、走ってくるリール。



「私ね、水属性らしいんだけど・・・使えないんだ・・・」


リールが鈴羅のひざの上に乗って言う。



「そっか。初めに基本からするか」



リールをひざから下ろして鈴羅は右手に水の玉を作った。


「凄い~」


リールは鈴羅の掌にある水の玉を眺める。



「呪詞を教えるからな?覚えろよ?

―水を司る精霊よ

汝世界を潤すもの

見つけたし今

我の元に集え

我の元に来よ」



リールはちゃんと聞いていた。



「言ってごらん?」



「―水を司る精霊よ

汝世界を潤すもの

見つけたし今

我の元に集え

我の元に来よ」



リールが復唱すると、水の精霊が集まりだした。


リールを纏うように。
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