先輩手に入れます!

瀬那「自分が楽しいって思えば
何だって楽しいと思えるんだろ?
だったら、そんなつまらない事
考えるなよ。‘ もしも’も‘でも ’も
俺たちの未来にはないから。」

雫「·····先輩。私、本当はね...
こんな風になりたくなかった。
先輩を困らせて...先輩に迷惑かけて
そんな風にしてまで...多分
先輩を手に入れるべきじゃなかった。
私が先輩に固執したのは
必要以上に先輩を追いかけたのは...」

瀬那「俺が好きだからだろ?」

雫「...え?」

瀬那「お前は俺が好きだから
追いかけ続けたんだろ。
お前のそのしつこさに負けて
今ではお前の事、誰にも負けないくらい
好きになったから。自信持てよ。雫。」

その瞳は温かい。
いつか見たお母さんの瞳のように
愛情に満ち溢れていた。

先輩の優しさの勝利だった。
怖さに負けた私を救ってくれたのは
先輩の優しさだった。
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