拾いものは危険な恋のはじまりでした
朝食は和食だった、思った以上に美味いというか俺好みの味だった

食事をしながら女を改めてよく見た。

小柄で雪のように白い肌、腰まで伸びる真直ぐな鳶色の髪、長く上向きに

伸びた睫毛にくっきりした二重のアーモンドアイ、瞳の色は髪と同じ鳶色

小さいのにぷっくりと厚みのある唇・・・

女は小春という名前で19歳、詳しいことは司に調べさせよう

この女の何もかもが欲しくなった

女の部屋をでると外にはすでに車が待機していた。車に乗り込み、

司に指示を出す

「201号室に住む、前島小春を調べろ」

「何?組関係?」

「いや、俺の女にする」

「は、マジで。女に冷たい奏が女!本気なのか?」

「あぁ、こんな気持ちになったのは初めてだ。どうしても小春が欲しい」

「分かったよ、直ぐ調べる。」

「後、小春にばれないように護衛をつけろ、何かあったら直ぐ知らせろ」

「了解」


調査結果、小春は天涯孤独、生まれてすぐ施設の前に捨てられていたらしい。

苗字は施設長のものをつけたようだが、捨てられる時に入れられていた籠に

手紙がはいっていて、4月13日という誕生日と「小春」という名前が書いて

あったらしい。

施設は中学卒業と共に出て、今のアパートで独り暮らし、奨学金で高校を

卒業、高校の時から今の小料理屋「花かつみ」の洗い場で働いている。

付き合っている男はいない。
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