拾いものは危険な恋のはじまりでした
1週間後、カードの裏にあった案内図を頼りにその場所を目指す。

そこは繁華街の1本脇の道に入った所にあった。

恐る恐るお店の戸を開けると、「いらっしゃいませ」の声

「あ、あなた、来たのね。こっちに来て」嬉しそうに笑みを浮かべる

後ろをついていくと、椅子をすすめられ座ると

「貴女、ここで働かない?住む所も、近くの知り合いの所を紹介するわ」

「え!いいんですか?」

「困ったときは、お互い様でしょ」と笑った

話していて分かったが、この親切な人はこの店の女将さんで百合さんと

いう名前だった。その後、高校はきちんと卒業すること、仕事は夜の時間

なので、普通の高校に行き、終わったら仕事に来ること。中学を卒業した

ら、また訪ねてくるように言われ、それから4年今に至る。


23:00 今日も一日仕事が終わる、水仕事でカサカサになった手を洗い

ロッカーへと向かった


「は~、寒い・・」お店から出ると外の寒さが身に染みた、吐く息が白い

 マフラーをしっかり口元まで上げ寒さを凌ぐ

11月のこの時期はまだそれほどではないが、繁華街の中にあるので外に出ると

喧噪で埋めつくされていた

< 2 / 93 >

この作品をシェア

pagetop