拾いものは危険な恋のはじまりでした
奏side

間に合って良かった・・・

小春の日課のアパートに着いたメールが無く、不安になりアパートに

行った。部屋の明かりはついていたが、念のため部屋の前に行くと小春の

悲鳴にも似た声が聞こえた。

我を忘れ、ドアを蹴破ると押し倒され、ブラウスを破かれた小春が泣き

ながら押し倒されていた。一瞬で頭に血が上り、上にいた男を蹴り上げ

ていた。

小春を抱きしめると、安心したように俺の名前を呼びながら泣き続ける

こんな弱い女に・・・ふざけやがって!

司に男を任せ、小春を俺のマンションに連れて帰った。

もう、あのアパートには置いておけない。

小春だって、住む気にはなれないだろう。

今後の事は、明日ゆっくり話すとして・・・

小春を寝かせ、司に任せていた男の処理に組に向かった

桐生組の地下にある薄暗い部屋に男は入れられていた。すでに軽く痛め

つけられたと見られる男は口から血を流し、虚ろな目で頭を垂れていた。

司の調べで、男は普通のサラリーマン、ハンカチを拾ってくれた小春に

一目惚れをしたらしい。それからは、小春のアパートの隣のマンションに

越してきて、窓から小春を見ていたらしい。

護衛の話では、一度小春にぶつかって鞄を落とし中身を小春に拾ってもらった

男がいたが、こいつだったらしい・・・。

「おい、何故こんな事をした」

「こ、小春は・・僕のものだから、当然だろ・・・」ゴツ!「グエ・・」

「小春は俺の女だ!この、ストーカーが」 ガツ!バシツ! 「ガ、ハツ・・」

「司、後は任せる。二度と近づけないようにしろ!」

司に任せマンションに戻った。

寝室では、小春がぐっすり寝ていた。

額にキスを落とし、隣に横になった



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