拾いものは危険な恋のはじまりでした
「で、奏、紹介したい人がいるということだが・・・」

「あぁ、俺の女の小春だ、結婚したいと思っている。小春」

「あ、はい、奏さんとお付き合いさせていただいている前島小春と申し

ます。今日はお時間をとって頂きありがとうございます」

心臓が口から出そうな程の緊張の中、どうにか挨拶出来た。

「小春さん、顔を上げて見せてくれないか」

「あ、はい」

おずおずと顔を上げた。すると、女の人が

「あら、可愛い!お人形さんみたいね。小春ちゃん、私は奏の母親の五月

(サツキ)、こっちが父親で桐生組の組長の雄大(ユウダイ)よ」

五月さんが私に紹介してくれた。

「小春ちゃんは、奏の仕事や組のことは分かっているのかな」

「はい、一通りは聞いて分かってはいます」

「この世界は怖い世界だ、裏切りやいつ自分の命が狙われるかも分からない

それは君にも言えることだ、奏といることで君も狙われるだろう、最悪

死ぬこともあるかもしれない。それでも、奏と一緒にいるか」

鋭く敵を射抜くような眼差しで、私を見極めるように問い質す。

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