あなたとの思い出
でも、今日あなたの顔を見たら認めなきゃって思わずにはいかなかった。


認めてしまったら、涙が流れた。


そこからは放心状態で、そのままの状態で葬儀は進められた。


お経を唱える為にお坊さんがやってきた。


お坊さんがお経を唱える。


そのお経を聞いて泣いてる人もいた。


あたしはと言うと泣くのを我慢していた。


彼女の家族でも古くからの彼女の友人でもないのに大泣きするのは彼女の家族でも古くからの彼女の友人に失礼だと思ったから。


そんなことを真っ先に考えてしまう友達がいのない人間。


でも、彼女の父親の最後の言葉であたしは我慢しきれずに泣いてしまった。


泣いたままでもう一度彼女の顔を見たら物凄く綺麗で今度は大粒の涙が流れた。



本当に今度で最後なんだって心の底から思った。




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