Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
嫌な人間だな、ってつくづく思う。


こんな歪んだ性格、変えたいと思ったこともある。


でも、ナオはこのまんまのあたしを受け入れてくれたから、変わりたくない気持ちもある。


「…あ、玲香。玲香宛に手紙届いてたよ」


と、沙耶が茶封筒を差し出してくれた。


表には〝玲香へ〟と綺麗な字で書いてある。


ナオの字だ。


間違いない。


「…これ…いつ届いたの?」


震わしたくないのに嫌でも声が震える。


「昨日確認した時は入ってなかったからたぶん今日だと思う」


…なんでナオから…?


一体誰が…。


この封筒は直接家の郵便受けに投函されてる。


監視カメラを確認すれば差出人が誰かはすぐにわかるだろう。


でも、そんなことしなくていい。


きっと、ナオがあの世から運んできてくれたんだ。
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