改稿【紫・超短編】お姫様の恋(洗脳夢より)
恋のお相手
世界にはびこる魔法。舞台は中世のヨーロッパみたいな国のお城の中。
彼はお城の大広間でお姫様を庇った。二国間にわたる二人の結婚式。それに招かれなかった悪い魔女の、砂塵と化した命をかけた呪いで、永劫に眠り続ける、彼は隣国から嫁いできた王子様。優しく明るい王子様の不幸に泣き崩れるお姫様や国民。

「ちょっと待てや」と叫んで、新世紀から時空の歪みを越えてあらわる粗野で根あかな男。彼はおかしな時間の流れを正し、その成果で発現するお宝をゲットするトレジャーハンターだった。「悪い魔女の呪いが」おかしな時間の流れだ。とつきとめ「※※※」と時間の流れを正す呪文を叫ぶ。そのおかげで、お姫様の相手の本当の王子様が目覚める。トレジャーハンターの手には研磨される事を怖れた大きな翡翠の原石が渡り、それを胸にしまい、彼は時空の歪みから、この世界を去った。

無事に目覚めた王子様に国民は喜び、沸く。
しかし、生まれた時から、誰かを好きになることを、禁じられ育ったお姫様は「可愛いお姫さんの王子さんを【絶体】起こしてやるよ」と笑った、その、時を駆け抜けたトレジャーハンターのまぶしい笑顔に心を奪われるのであった。



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