欠けてるあなたが大好きです。
「メイドとアニマルと和服の3つで
投票すればいいんじゃね?」
「風越くんがそういうのならそれでいきましょう。」
あれ…?
風越くん実行委員長だっけ…?
なんだか自分の存在意義がなくなってる気がする。
「あ、オレいいこと思いついた。
この服借りていいか?」
「なぜですか?」
ごにょごにょ…。
風越くんが水谷くんにこしょこしょ話をする。
「おぉ!いいんですか!」
「おうよ。」
何かが決まったらしい。
上機嫌な水谷くんが衣装を片づけはじめる。
「んじゃオレバイトいくわー。」
「いってらっしゃいですぞ!」
「わ、わたしも帰るね。」
諒くんに便乗して教室を出た。
諒くんの斜め後ろを歩きながら口を開く。
「さっきのなんだったの…?」
「ないしょー。ま、明日わかるから。」
にやにやしてる諒くん。
絶対何かたくらんでる!
結局最後までなにも教えてくれなかった。