欠けてるあなたが大好きです。

再びふたりに連行され教室に戻る。



「「「うぉー!!!」」」


入った瞬間、男子による雄叫びが巻き起こる。




「な?いいもんだろ?」


諒くんは満足そうな顔をしている。




教室の前に立たされ、水谷くんが説明をしていく。



「瀧田さんが着ている衣装は

 和装がコンセプトになります。

 これが採用されると浴衣や着物、

 袴など和なイメージの衣装や装飾になります。」


朔くんが黒板に和装:浴衣着物はかまとかと書く。



「中園さんが着ている衣装は

 アニマルがコンセプトになります。

 これが採用されるとけもみみ…じゃなかった、

 動物の耳がついた様々な衣装になります。

 装飾はファンタジーな感じにすると合うかな、

 と思います。」


アニマル:耳、ファンタジーと書かれる。



「吉村さんが着ている衣装は

 鉄板のメイドです。

 これが採用されると

 ガチの喫茶店が目標になります。」


メイド:メイド。



いや朔くん説明力なさすぎ…!


そのまんまじゃんか!




「なんか質問あるやついるかー?」


「これって衣装もうあるってこと?」



「いや?

 でも咲雪もサクもいるから

 これと同等のクオリティの衣装は作れるぞ。

 あとこれは既製品の私物だから本番では使わねぇ。」


諒くん。


なんでわたしが入ってるの?



料理は得意だけど裁縫得意とは言ってないよ??




…別にできるけどさ。




心の中で文句を言う。





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