同じ人を好きになるなんて

あなたにとって私は何？

翌朝、いつもより早く目が覚めた。

いやそうじゃない。眠れなかったのだ。

何度も何度も寝返りを打っては何も考えるなと自分に言い聞かせ目を瞑るものの全く眠くならない。

こんなことは久しぶりだ。

「あ〜あ」

気持ちはどんよりしているというのになんていい天気なんだ。

朝日に向かって大きく背伸びをし重い体を引きずって着替えを済ませ部屋を出ようとドアノブに手をかけた。

だがその手がピタリと止まる。

一体どんな顔していればいいの？

そもそも陸斗の考えていることが全くわからない。

だってそうでしょ？

陸斗は既婚者よ。

どんな理由があって奥さんが今不在なのかは知らないけど、あんなことをしていいの？

やっぱりあれって浮気に入るの？


立ち止まり考えるが答えは一つ

「あれは浮気に入るよ」