ロマンスの王子様
「はい」

奥原さんがテーブルのうえにマグカップを置いた。

「ありがとうございます」

私がお礼を言ったことを確認すると、奥原さんは私の向かい側に腰を下ろした。

「それで話って何?」

そう聞いてきた奥原さんに、
「まずは、すみませんでした」

私は頭を下げて謝った。

「勘違いをしていたとは言え、今の今まで奥原さんに嫌な態度をとりました。

何かと理由をつけて外出することも多かったし…本当に、奥さんらしいことをしなかったなって思います」

私は頭をあげると、奥原さんを見つめた。

「続けて」

奥原さんが言ったので、私は口を開いた。

「もし奥原さんがよろしかったらですけど…もう1度、夫婦にならせてくれませんか?」

私は言った。
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